
身元保証人が必要な人とは
高齢者施設に入居する際や病院に入院する際の契約時には「身元保証人」が求められる場合がほとんどです。昨今では、身元保証人を頼めるような身寄りがいないという方や、家族はいるが疎遠であるという方が増え、高齢者の身元保証問題は社会課題になりつつあります。
日常生活における財産管理をしてくれる人がいない、終末期の医療対応を頼める人がいない、ご自身の葬儀・供養などを必ずやってくれるような信頼できる人がいないといった場合には、身元保証人の手配を検討されるとよいでしょう。
たとえば、下記のような方が身元保証人を必要とされています。
- お子様がいない、またはお子様との関係が悪いご夫婦
- 認知症が不安という方
- 独身の方
- 家族には迷惑がかけられないという方
- お子様が遠方にいる、または疎遠の方
- 配偶者を亡くし、独り身の方
ひと昔前までは、配偶者やお子様、ご親戚が身元保証人となるのが当たり前でしたが、高齢化社会となった昨今では、高齢者施設へ入居したくとも身元保証人がいないため諦めざるを得ないといった方が増えつつあります。
かといって、身元保証人は誰に頼んでもいいというわけにはいきません。身元保証に関するお手続きは重要な事項が多く、身元保証人は信頼できる方に頼む必要があります。
身元保証人を検討していなかったために起こる様々なトラブル
身元保証人を検討しておかないと以下のようなトラブルが生じる可能性があります。
- 病院への入院や高齢者施設等への入居が困難
- 葬儀や供養の手配等、死後の事務手続きを行ってくれる人がいない
- 子供や孫などに迷惑がかかる
高齢化社会となり核家族化も進んだ現代では、「身元保証人問題」が深刻化しつつあります。これらを重大な社会問題ととらえ、昨今では、身元保証に関する必要なサポートを提供する「身元保証人・身元引受人サービス」を扱う団体が増えてきています。いざという時に慌てることのないよう、事前にしっかり準備をしておくことが安心した老後生活に繋がります。
身元保証人になれる人となれない人
身元保証人は、身元保証欄に名前を書くだけの存在ではありません。
身元保証人は、家族のように多くの役割を担わなければならず、「もしもの時」にきちんと対応できる方に依頼する必要があります。
では、身元保証人はどのような方にお願いをすれば良いのでしょうか。
身元保証人になれる人となれない人は、それぞれ以下のような方になります。
身元保証人になれる人
- お子様など健康なご家族
- 近所に住む(すぐに駆け付けることのできる)信頼できる親戚
- 身元保証の専門家
身元保証人にはなれない人
- 身元保証人欄に名前を書くだけでいいと思っている方
- ご高齢の配偶者や兄弟
- 遠方にいて対応に時間のかかる親戚
- 後見人
身元保証人に求める役割は施設により異なりますが、どの施設でも「契約書の身元保証人欄に署名するだけ」でいいということはありません。
身元保証人はご高齢者の入居生活を支える必要不可欠な存在です。
まずは、生活サポート、医療同意、葬儀・供養等、ご本人が身元保証人に何を求めるのか、身元保証人の役割について確認しておく必要があります。わからないことは身元保証の専門家に相談してみましょう。